管理費は何のためにあるの?
マンションやアパートの賃貸物件には、家賃とは別に「管理費」あるいは「共益費」と呼ばれるお金も必要になります。
なんとなく払っているけど、実際何に使われるお金かあまりわかっていないという方もおられるのではないでしょうか。
物件によって金額も異なり、1,000円程度の物件もあれば、5,000円を超える物件もあります。
そのような差がなぜ生まれる理由についても、しっかり理解しておきましょう。
管理費とは、マンションやアパートにある「共有部分」を管理するために使われるお金です。
共有部分とは、マンションやアパートに暮らす住民全員が共有で使用している場所を指します。
例えば、エントランスホールや廊下、エレベーター、宅配ボックスなどの設備が該当します。
このような入居者全員が使うような設備を、管理・維持するために必要となるお金が管理費です。
共有部分に取り付けられている電灯が切れた場合も、新しく交換するための費用がこの管理費から支払われます。
共有部分の掃除や設備点検なども管理費のお金から支払われるため、高級なマンションになればなるほど管理費は高くなるというワケです。
また、その建物が年間に必要となる管理費を戸数で割る形となりますので、建物の総戸数が少ない物件も高くなります。
管理費の平均相場について
管理費が必要ということは理解できても、できれば管理費は安い方がありがたいものです。
物件選びの際、管理費の安さで選ぶというケースもあるでしょう。
管理費の平均的な相場は、2階建てで10戸以下、エラベーターも設置されていない物件であれば2,000円から3,000円が目安と言われています。
マンションはエレベーターの有無で違うことが多く、ナシなら5,000円ほど、アリなら7,000円から8,000円と相場が高くなります。
共有部分の設備が充実すればするほど管理費がより必要となるため、エントランスホールが立派だったり、オートロックやメールボックスが設置されていたりするなど、10,000円を越える物件も存在します。
実際どっちがお得?管理費アリとナシ
実は、「管理費ナシ」という物件もあるのをご存知でしょうか。
管理費ナシならお得!と思われるかもしれませんが、一概には言えませんので注意しましょう。
もちろん、そのエリアの家賃相場と同じであれば管理費ナシはお得です。
ですが、賃貸物件を借りる際には敷金礼金、仲介手数料なども発生しますので、トータルで計算する必要があります。
「家賃8万円、管理費5,000円」と「家賃8万5,000円、管理費ナシ」の物件で比べると、月額はどちらも同じです。
ですが契約の際に必要となる敷金礼金が2ヶ月の場合、前者は16万円、後者は17万円という計算になります。
このケースだと、管理費アリの方がお得となりますので、アリ・ナシで決めるのではなく、総額を計算して考えることが大切です。